生産性向上のヒントは心のケア!

生産性向上のための取り組みとして、政府が主導となり施行された働き方改革関連法案における法改正や、少子高齢化に伴う人手不足の影響による雇用問題など、現在の日本企業を取り巻く環境は、日々激しく変化しています。

そんな昨今において、企業にはこれまで以上に、状況に応じた柔軟で迅速な対応が求められています。そこで今回は、人手不足の現代において、いかに社員の定着率を上げられるかに着目して、そのヒントとなる内容をお伝えして参ります。

まずは、現代の日本企業における従業員の労働状況について見て行きましょう。
以下、公益財団法人日本生産性本部メンタル・ヘルス研究所が調査した『第9回「メンタルヘルスの取り組み」に関する企業アンケート調査結果』より抜粋。

1.「心の病」の最も多い年齢層
●「心の病」の年代別割合:前回に続き、10-20代が増加。初めて3割を超え、わずかに40代を上回る。50代を除き各世代の比率が横一線となり共通課題に。2010年までの調査では30代という回答が最も多く、次いで40代、10~20代、50代と続いていたが、2012年の調査からこれが大きく変わり、40代と30代が多く、10~20代、50代と続いた。前回大きく増加した10~20代は今回も増加傾向が続き、50代を除く10~20代、30代、40代で平準化した。従来(2010年まで)の30代に不調者が多い理由を、仕事の責任は重いが、管理職にはなれないためという‘責任と権限のアンバランス’があるためと考察してきたが、前回から30代ばかりでなく、50代を除くすべての年齢にこのアンバランスが広がったと考えられる。

ただでさえ雇用が思うようにいかない昨今、いかに従業員満足度を上げて、社員の定着率を向上させるかがとても重要です。そのような中、上記のような心の病を抱えてしまう社員が増加してしまっては、離職率の悪化に繋がり、ますます経営が困難になってしまいます。特に責任と権限のバランスが悪いという実態は、深刻な問題と捉えて、早期に解決するべき内容です。

また、心の病と生産性における関係について、同調査より興味深い内容がありました。

「心の病」が減少傾向の企業では「生産性が向上している」の回答割合が高い。また「健康経営」「長時間労働」「場所に縛られない働き方改革」の取り組みで効果があがっている割合も高い。

このように、心の病を抱えている社員が少ない企業では、業務の生産性も向上しているということが見て取れます。つまり、心の病のケアを行うことは、従業員の定着率を向上させるだけではなく、業務の生産性にも効果が期待できるため、社員をサポートする仕組みを構築することが、昨今の人手不足時代を生き残る一つの手法となるでしょう。

まずは、社内の現状を把握するために、従業員アンケートなどを行うことから始めてみてはいかがでしょうか。従業員がいま抱えている問題が、対人関係なのか、それとも労働環境なのか、原因を把握できれば、何に取り組むべきなのかが明確になり、改善するための施策が実施しやすくなりますので、この機会に是非、検討してみてください。

また弊社H&G(株式会社ホスピタリティ&グローイング・ジャパン)では、従業員満足度調査を実施する『H&G ES』というサービスをご用意しております。本サービスは、企業の課題を明確にさせるための従業員アンケート調査だけに留まらず、その結果に基づき、課題の優先順位を付け、より効率的な解決策をワンストップでご提供いたします。ご興味がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。(H&G ESの詳細はこちらより

※ESとは)Employee Satisfactionの略称であり、従業員満足度を意味します。

グローイング・アカデミー 担当者グローイング・アカデミー担当者

投稿者プロフィール

株式会社ホスピタリティ&グローイング・ジャパンにて、
各種サービスの企画担当を経て、現在はマーケティング部門にて編集を担当。
学生時代は居酒屋店員として4年間のアルバイトを経験し、飲食店の現場事情に精通。
今でもお店を訪れるとスタッフの動きが気になってしまう、自称『店舗事情ウォッチャー』。

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